命題
任意の三角形の外接円の半径Rと内接円の半径rに対して,が成り立つ.
証明
三角形の面積をS,各辺の長さをa,b,cとすると,
*1
ここで,見やすくするために,,とおけば,
であることに注意して,
と書き直せるから,
,,
となる.これを用いると示すべき式は
となるが,明らかになのでを示せばよい.
ここで,
補題 (Schurの不等式)
,,のとき,
を示す.*2
としても一般性を失わない.このときであるから
また,であり,
だから,これらを足して
であることが示された.
よって,補題を用いると
となって,元の命題は示された.
補足など
チャップル・オイラーの定理()はよく見かけるけどこうやってるやつはあんまり見なかった気がしたので書いてみました.なお,これの途中過程と結果から,三角形の内角A,B,Cについて
であり,から,
を示すことができます.