ポタージュを垂れ流す。

マイペースこうしん

漸化式の話

はじめるまえに

こんな感じでアンケートアンケートをとったわけですが,

諸事情というより普通に旅行してるんですよねーってことでいつも使ってるパソコンがありませーん(ノートパソコンだから持ってこればよかったとかは言わない)
というわけで物理の問題の図とかを載せれないので後に回して,先に漸化式の話,正確に言えば『隣接3項間漸化式の特性方程式が共役複素数解となるときに無理やり(?)一般項を出す方法』についての記事を書こうと思います~

隣接3項間漸化式の一般解

まずは,a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=0の解を高校の教科書的にではなく,"当てる"感じで考えてみましょう.
試しにa_{n}=Cx^nを代入してみると,
Cx^{n+2}+pCx^{n+1}+qCx^{n}=0
となって,両辺をCx^nで割ることで
x^2+px+q=0
を得ます.これは特性方程式とか言ったやつそのものですね!ここでは,この特性方程式が重解を持つ場合は考えないことにします(2解をαβとしたときにα≠β).すると,ABを任意定数として
a_n=Aα^na_n=Bβ^nも解となるので,当然
a_n=Aα^n+Bβ^n
も解となって*1,これが隣接3項間漸化式の一般解となります.

特性方程式が共役な複素数を解に持つ場合

特性方程式x^2+px+q=0が共役な複素数αβを持つとき,極形式を用いることでα=r(\cos\theta+i\sin\theta)と表すことができるので,ド・モアブルの定理などを用いて
α^n=r^n(\cos n\theta+i\sin n\theta)
β^n=\overline{α^n}=r^n(\cos n\theta-i\sin n\theta)
であることより,
a_n=Aα^n+Bβ^n
\ \ =Ar^n(\cos n\theta+i\sin n\theta)+Br^n(\cos n\theta-i\sin n\theta) \ \ =r^n\left\{(A+B)\cos n\theta+(A-B)i\sin n\theta)\right\}
改めてA+BA(A-B)iBと置きなおすと,
a_n=r^n(A\cos n\theta+B\sin n\theta)
となって一般解を表すことができました!
では,早速この事実を使って問題を解いてみましょう!


問題

1個のサイコロをn回(n=1,2,3, ...)投げたとき,3の倍数の目が出た回数が3で割り切れる確率をa_nとする.例えば,a_1は1回投げて3の倍数の目が出ない確率なので,\displaystyle a_1=\frac{2}{3}である.
\displaystyle p_n=a_n-\frac{1}{3}とするとき,\displaystyle p_{n+6}=-\frac{1}{27}p_nであることを示し,p_n=0となるnを求めよ. (2016年 第1回 京大本番レベル模試)

解答

サイコロをn回投げた時,3の倍数の目が出た回数を3で割ったときに,

  • 割り切れる確率をa_n
  • 1余る確率をb_n
  • 2余る確率をc_n

とします.このとき
\displaystyle a_1=\frac{2}{3}\displaystyle b_1=\frac{1}{3}\displaystyle c_1=0
です.また,3の倍数の目が出た回数は3か6が出れば1増え,それ以外は変わらないことと,サイコロをn回投げた時のすべての確率の和は1であることから,
\displaystyle a_{n+1}=\frac{2}{3}a_n+\frac{1}{3}c_n
\displaystyle b_{n+1}=\frac{2}{3}b_n+\frac{1}{3}a_n
\displaystyle c_{n+1}=\frac{2}{3}c_n+\frac{1}{3}b_n
\displaystyle a_n+b_n+c_n=1
となります.これを整理していくと,
\displaystyle a_{n+1}-c_{n+1}
\displaystyle\ \ =\frac{2}{3}a_n-\frac{1}{3}b_n-\frac{1}{3}c_n
\displaystyle\ \ =a_n-\frac{1}{3}(a_n+b_n+c_n)
\displaystyle\ \ =a_n-\frac{1}{3}
\displaystyle\therefore c_{n+1}=a_{n+1}-a_n+\frac{1}{3}
これと,\displaystyle a_{n+2}=\frac{2}{3}a_{n+1}+\frac{1}{3}c_{n+1}から,
\displaystyle a_{n+2}=a_{n+1}-\frac{1}{3}a_n+\frac{1}{9}
\displaystyle \therefore a_{n+2}-\frac{1}{3}=\left(a_{n+1}-\frac{1}{3}\right)-\frac{1}{3}\left(a_n-\frac{1}{3}\right)
\displaystyle \therefore p_{n+2}-p_{n+1}+\frac{1}{3}p_{n}=0
ここで特性方程式
\displaystyle x^2-x+\frac{1}{3}=0
であり,これを解くと
\displaystyle x=\frac{1±\sqrt{\frac{1}{3}}i}{2} \displaystyle \ \ =\frac{1}{\sqrt{3}}\left(\frac{\sqrt{3}}{2}±\frac{1}{2}i\right) \displaystyle \ \ =\frac{1}{\sqrt{3}}\left(\cos\frac{\pi}{6}±i\sin\frac{\pi}{6}\right)
より,
\displaystyle p_n=\left(\frac{1}{\sqrt{3}}\right)^n\left(A\cos\frac{n\pi}{6}+B\sin\frac{n\pi}{6}\right)
と置くことができる.ここで,初期条件
\displaystyle p_1=a_1-\frac{1}{3}=\frac{1}{3}\displaystyle p_2=a_2-\frac{1}{3}=\frac{1}{9} *2 と,
\displaystyle p_1=\frac{1}{\sqrt{3}}\left(A\cos\frac{\pi}{6}+B\sin\frac{\pi}{6}\right)=\frac{1}{2}A+\frac{\sqrt{3}}{6}B
\displaystyle p_2=\left(\frac{1}{\sqrt{3}}\right)^2\left(A\cos\frac{2\pi}{6}+B\sin\frac{2\pi}{6}\right)=\frac{1}{6}A+\frac{\sqrt{3}}{6}B
とを比較することで,連立方程式
\displaystyle \frac{1}{2}A+\frac{\sqrt{3}}{6}B=\frac{1}{3}
\displaystyle \frac{1}{6}A+\frac{\sqrt{3}}{6}B=\frac{1}{9}
を解いて,
\displaystyle A=\frac{2}{3}B=0
とわかる.よって,
\displaystyle p_n=\left(\frac{1}{\sqrt{3}}\right)^n\frac{2}{3}\cos\frac{n\pi}{6}
とわかるから,
\displaystyle p_{n+6}=\left(\frac{1}{\sqrt{3}}\right)^{n+6}\frac{2}{3}\cos\frac{(n+6)\pi}{6}
\displaystyle \ \ =-\frac{1}{27}\left(\frac{1}{\sqrt{3}}\right)^n\frac{2}{3}\cos\frac{n\pi}{6}
\displaystyle \ \ =-\frac{1}{27}p_n
であり,\displaystyle p_n=0を満たすのは\displaystyle \cos\frac{n\pi}{6}=0となるとき,即ち求めるnは,6で割って3余る数である.


補足など

正攻法は一般項をださないんですけど,あえて解いてやろうという心持ちで臨めば解くことができてしまいましたね!w
なお,このやり方そのままで答案を書くと減点されると思いますので使うことがあれば(?ないと思うけど...)数学的帰納法なんかを使って証明してから使うようにしましょう.
緑の予備校の模試の問題は入試に対応してるかといえば微妙?な気もするけどよく見れば面白い問題がちょいちょいある印象を受けますがどうでしょうか?
編集に関しては... 疲れた.打つのに3時間くらいかかったわ.二度とやりたくないw(編集画面では約5000文字)

*1:線形結合ってやつ?教えて大学生!

*2:はじめに立てた漸化式から,\displaystyle a_2=\frac{2}{3}a_1=\frac{4}{9}